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相続ブログ

過去の記事

  • 7月
  • 6
  • Fri
2018年

収益不動産の相続

 相続財産の中に,収益不動産(例えば,賃貸マンションなど)がある場合には,遺産分割協議が成立するまでの,賃料収入,固定資産税,光熱費,その他維持管理費をどのように相続人間で負担するかが問題となることが多いです。なお,収益不動産の賃料は,遺産とは別個の財産であり,相続分に応じ各相続人が確定的に取得することとされています(平成17年9月8日最高裁判決)。

 これらの賃料収入や管理費用については,毎月発生するものであり,遺産分割協議の際に,適切に相続人間で清算することが望まれます。

 遺産分割協議が長期化すると,これらの賃料収入・管理費用の清算作業が大変なものとなってしまいますが,収益不動産の相続に関し,遺産分割協議を行う際には,賃料収入・管理費用の清算も忘れずに行うようにしましょう。

 

                                       名古屋丸の内本部事務所

                                       弁護士 木村 環樹

 親族の方が亡くなられた後,遺言書がない場合には,遺産分割協議を行うことになります(遺言書がある場合の相続,遺言書が本物かどうか疑問がある場合については,過去ブログをご参照ください)。

 さて,相続人間で遺産分割協議を行い,無事財産をどう分けるか決まりました。果たしてそれで全て終了なのでしょうか?

 不動産については名義変更を行わなければなりません。預金の払い戻し,相続税の申告も行わなければなりません。

 この場合に提出を求められるのが,遺産分割協議書なのです。

 遺産分割協議書は,単に作成さえすればいいというものではありません。

 例えば・・・
 ・戸籍上相続人であると知り得たのに気付かず,一部の相続人の署名捺印がない遺産分割協議書を作成してしまった。
 ・相続人ではない方を遺産分割協議書に加えてしまった。
 ・財産の特定が十分でない。

 こういった事情がある場合,遺産分割協議書が有効と判断してもらえない可能性があります。

 相続人が遠方におり,郵送でやり取りをするだけでも大変,といったこともあります。

 複数相続人の間を順番に遺産分割協議書を郵送で回していくと,途中で書類が行方不明になったり,非常に時間がかかったりということもあります。

 こういった場合には『遺産分割協議証明書』の利用も考えられます。

 聞き慣れないかもしれませんが,遺産分割協議書と同様の効力を持ち,全員が同じ書面に署名捺印する必要がないので,場合によっては,遺産分割協議書を作成するよりもずっと便利です。

 愛知総合法律事務所は,数多くの相続案件を手がけ,ノウハウについては多くの蓄積があります。

 争いになっているわけでもないのに・・・と思わず,相続手続について少しでも疑問が生じた場合には,お気軽にご相談ください。弁護士への相談が,後のトラブルを防止することにもつながります。

 

                             津島事務所 弁護士 加  藤  純  介

 人が亡くなったときに、相続が開始します。この場合、法定相続人となる資格を有する者がいらっしゃる場合には、その方が被相続人の財産を相続することになります。

 また、相続人がいらっしゃらないときでも、被相続人の方が生前に遺言を作成していれば、その方が被相続人の財産を取得できます。

 では、生前の遺言も存在せず、法定相続人がいない場合には、亡くなった被相続人の財産はどうなるでしょうか。

 生前、被相続人の介護等の世話をしていたり、被相続人に資金面の援助をしていた方がいらっしゃるときに、被相続人の財産を取得することはできないでしょうか。

 法律上、相続人のあることが明らかでないときは、被相続人の相続財産は、法人となります(民法951条)。これは、相続財産について、所有者がいない状態になることを防ぐためです。

 この場合、利害関係人等の請求があったときに、家庭裁判所が相続財産管理人を選任します。相続財産管理人は、被相続人の財産について、精算・管理を行います。

 相続財産管理人は、その後も、相続人のあることが明らかでないときは、家庭裁判所に対して、相続人があるならば一定の期間内にその権利を主張すべき旨の公告をするように請求します。

 そして、この一定の期間内(最低6ヶ月)において、相続人としての権利を主張するものが表れなかった場合には、本来の相続人及び受遺者はその権利を行使することができなくなります。

 そして、この場合に、亡くなった方の財産は、どうなってしまうのでしょうか。財産はすべて国庫に帰属されてしまうのでしょうか。

 ここで、法律では、家庭裁判所が相当と認めるときには、一定の範囲の人に、亡くなった方の財産の全部又は一部を与えることができるとされています。

 この、一定の範囲の人とは、「特別縁故者」と言われます。

 いかなる人が特別縁故者に該当するかについては、法律上「被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者」などと定められていますが、これはあくまで、例示であり、最終的には裁判所の裁量にゆだねられています。

 なお、特別縁故者の方の相続財産の分与の申立は、上記の公告期間の満了後、3ヶ月以内にする必要がありますので、ご注意ください。

 もし、身寄りがいないような方のお世話をされていた方や、生前に金銭的な援助等をしていたことがあるような方で、自身が特別縁故者に該当するか疑問に思われた方は、一度弊所にご相談されることをお勧めいたします。

                                 岡崎事務所 弁護士 安井 孝侑記

  • 3月
  • 16
  • Fri
2018年

遺言書作成の勧め

 名古屋藤が丘事務所にて執務しております弁護士の横田秀俊と申します。

 さて,この相続ブログをご覧いただいている方の中には,遺言書の作成をお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 そこで,今回は,遺言書について,お話しをさせていただきたいと思います。

1 遺言書作成の勧め

 そもそも「遺言」とは,遺言者の死亡後の財産処分等について,被相続人の意思を相続人に残すものです。

 遺言書がなくても,相続人全員で話し合いを行い,遺産を分割することができれば,問題がありません。その場合は,遺言書を作成する必要すらないのでしょう。

 しかし,遺言書がなく死亡した場合,相続人全員で話し合いしたとしても,まとまらずにトラブル(「争族」)に発展することが少なくありません。これまで仲の良かった親族が,相続をきっかけにいがみ合ってしまうことさえあります。
遺言書があれば,相続人も,被相続人の最終的な意思であるとして,感情的に受け入れやすくなるということもあります。

 そのため,私は,後世に禍根を残さないためには,遺言書を作成することをお勧めします。

2 遺言書の種類

 遺言書には,大まかに2種類あります。①自筆証書遺言と②公正証書遺言です。

 自筆証書遺言は,「いつでも作成できる」「証人が不要」「費用もかからない」というメリットがある一方で,「不備が生じやすい」「検認手続が必要」「紛失の可能性」があるというデメリットもあります。

 公正証書遺言は,「口述するだけでよい(手書の必要なし)」「公証人(専門家)が作成してくれる」「遺言の保管が確実」「検認の必要がない」というメリットがある一方で,「証人2人必要」「公証人の手数料がかかる」というデメリットがあります。

 遺言書の形式選択にあたっては,上記メリット・デメリットを比較し,自らにあった形式を選択するべきです。

 しかし,後世に禍根を残さないためには,公正証書遺言の形式の方がより確実です。
たしかに,公正証書遺言作成には,「証人2名必要」「手数料」というデメリットはありますが,公証人の作成手数料といいましても多額なものではございませんし(日本公証人連合会HP:http://www.koshonin.gr.jp/business/b01),ご依頼をいただければ,弊所所員2名が公証役場まで同行しますので,「証人2名必要」という点も問題ございません。

 このように,公正証書遺言には,デメリットに比して余りあるメリットがあります。

 そのため,後世に争い事を残したくないとお考えであれば,公正証書遺言の形式で遺言書を作成されることをお勧めします。

3 最後に

 いずれの形式で遺言書を作成するにしましても,遺言書作成には,遺産の確定,相続人調査,遺留分の範囲,遺産の分配方法など調査・決定しなければならない事柄は山のようにあります。

 このブログをご覧いただいている方で,どのような形式の遺言書が良いのか,遺言書の内容をどのように定めるべきかお悩みの方がいらっしゃれば,いつでもご相談ください。

 一緒に考えましょう!

                               名古屋藤が丘事務所 弁護士 横田秀俊

  • 2月
  • 23
  • Fri
2018年

相続放棄の留意事項

 相続と言うと、お亡くなりになった方の預貯金や不動産といったプラスの財産(資産)の承継がイメージされますが、借金のようなマイナスの財産(負債)についても同様に承継されます。

 この記事では、お亡くなりになった方が、多額の負債をかかえていた場合の相続について、コメントしたいと思います。

 たとえば、お父様が多額の負債をかかえてお亡くなりになった場合、子であるあなたは、何らの手続をとらないと、お父様の負債を承継することとなります。そのため、お父様の債権者は、子であるあなたに対し支払いの請求をすることができ、あなたはこれを拒めないこととなります。このような事態を防ぐためには、「相続放棄」の手続をとることが考えられます(民法915条)。

 相続放棄の手続をとれば、最初から相続人にはならなかったものとみなされ、多額の負債を承継することもなくなります。

 お父様とあなたは別の人格ですので、お父様の負債を必ずしも承継する必要はないのです。

 もっとも、相続放棄の手続をするためには、いくつかの留意事項があります。

 1つは、過去のブログ記事にもあるように、お父様がお亡くなりになったことを知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。申述できる家庭裁判所は、家庭裁判所ならどこでもよいというわけではなく、お父様の最後の住所地を管轄する家庭裁判所となります。

 また、3ヶ月以内であれば、必ず相続放棄ができるかと言えば、そうとも限りません。たとえば、お父様には隠してあった預金があり、これをあなたが口座凍結前に引き出して費消してしまった場合には、相続を承認したものとみなされ(民法921条)、相続放棄できなくなる可能性があります。

 その他、留意しておくこととしては、あなたが相続放棄することによって、他の親族が相続人になる可能性があるということです。

 たとえば、あなたに兄弟がおらず、お父様の唯一の子であった場合、あなたが相続放棄をすると、まずはお父様方のお祖父様やお祖母様が、相続人となります。お祖父様やお祖母様がすでにお亡くなりの場合には、お父様方の叔父様や叔母様が、相続人となります。自分が相続放棄することで、他の親族が相続人になる場合には、その旨を連絡し、場合によっては、他の親族にも相続放棄手続の案内をすることが親切といえるでしょう。

 相続放棄の手続は、複雑なものではございませんが、手続をあやまると予期せぬ事態を招いてしまうことがあるので、ご心配等ございましたら、弊所にご相談いただければと思います。

                          名古屋丸の内本部事務所 弁護士 柿 本 悠 貴

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