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相続ブログ

過去の記事

 相談者から,「相続財産として,不動産があるが,登記は今やる必要があるか」という相談をよく受けます

 この相談に対しては,今,相続人間で協議ができる間に,誰に相続させるかを決めて,移転登記手続きをしておいた方がいいと回答します。

 このように回答するのは,なぜでしょうか。

 確かに,遺産分割手続きをしないでいても,直近で何か特段の問題が生じるということは少ないかもしれません。

 しかし,このような相談もよく受けます。「代々遺産分割協議をせずに,不動産についても移転登記をしないできてしまったことにより,当該不動産を処分したくても,相続人が多数に及んでしまっており,また,どこに住んでいるかもわからないので連絡が取れなくて困っている。」という相談です。

 このような場合,相続人調査をして,相続人が誰になるかを調査し,また,相続人に対して,遺産分割協議に応じてもらうために,通知書を送る必要があるので,現住所も調査する必要があります。そして,やっと相続人の住所が判明して,通知書を送付しても,何らの反応がなくて困ってしまうということも非常に多いです。

 以上のように,直近で特に問題が生じないにしても,遺産分割手続きをせずに放置して,年月が経ってしまうと,不動産を処分したくても,簡単にできなくなるという状態になるおそれがあります。したがって,相続人間で協議できるうちに,不動産の登記も含めて,きちんと遺産分割の手続きはしておいた方がいいということになります。

 相続に関して,どうしたらいいかお困りの方は,弊所にご相談いただければと思います。

 

    小牧事務所 弁護士 牧村拓樹

1 はじめに

葬儀は,言うまでもなく大切な家族との最後の別れの行事として重要な行事です。

しかし,その葬儀の費用をめぐって相続人間でトラブルになってしまうことがあるのも事実です。

今回は,その葬儀費用をめぐってトラブルが生じた場合の対処方法についてご紹介したいと思います。

 

2 ポイント

 結論を先取りして,今回お伝えしたいポイントをまとめておきます。今回お伝えしたいのは,

 ・原則として,葬儀費用は,遺産分割の問題ではなく,独自に民事訴訟の問題となるが相続人全員の同意があれば,遺産分割の中で話し合うことができる。

 ・裁判例の傾向としては,葬儀費用は喪主が負担するとの判断が多いが,異なる判断を示したものもあり,複雑な判断が求められる。

の2点です。以下では,それぞれについてもう少し詳しくご説明します。

 

3 葬儀費用は遺産分割で取り扱うことができるか

 法律上,相続の効果が発生するのは,被相続人が亡くなった瞬間です。したがって,遺産分割で話し合う対象は,「被相続人が亡くなるまでに築き上げてきた財産」ということになります。

 一方,葬儀は,当然ながら,被相続人が亡くなった後に執り行われます。被相続人が亡くなった後に行われる行事なので,葬儀にかかった費用は,「被相続人が亡くなるまでに築き上げてきた財産」ということにはなりません。したがって,原則としては,葬儀費用は,遺産分割の対象とはならず,遺産分割の問題とは別の民事訴訟の問題となります。

 もっとも,遺産も,葬儀費用も,「亡くなった後の被相続人に関する財産」ということで,相互に強く関連しあっています。

 そこで,相続人全員の同意があれば,遺産分割の中で話し合うことができます。

 遺産分割の中で話し合った方が,相続の話し合いを一気に解決できるという側面もあります。相続人全員で話し合って,遺産分割の中で解決するという方法をおすすめします。

 

4 裁判例の傾向―喪主が負担すべきとの傾向―

 それでは,最終的には,葬儀費用は,誰が負担するべきなのでしょうか。

 葬儀費用を一人で負担された方にとっては,「相続人全員で分担してほしい」というお気持ちもあるかもしれません。

 しかし,日本の葬儀では,一般的に,喪主が葬儀の段取りを執り,喪主が葬儀を主宰することが多いのではないでしょうか。この点を捉えて,裁判例を見てみると,「葬儀費用は喪主が単独で負担するべき」との傾向が見受けられます。

 したがって,原則としては,喪主の方が負担するということになりそうです。

 もっとも,この点にも例外があります。例えば,葬儀の段取りを相続人の間で共同で行っており,「喪主」という肩書は形式的にすぎなかった場合などです。このような場合には,それぞれの相続人が葬儀にどの程度貢献したか,遺産の総額,それぞれの相続人が遺産分割により取得する金額などを考慮して負担の割合を決めることになります。

 様々な事情を考慮しなければならず,複雑な判断が求められるところです。

 

5 その他付随的な問題

 葬儀費用一つとっても複雑な判断が求められますが,その他にも次のような問題が生じることがあります。

 ①香典の取り扱いはどうするのか,②香典返しの取り扱いはどうするのか,③初七日,四十九日にかかった費用はどうするのか,④お墓の管理費用などはどうするのか,などなどです。

 これらそれぞれの問題についても複雑な判断が求められます。

 お一人で解決することが難しければ,ぜひ弁護士にご相談いただきたいところです。

 

6 弁護士へのご相談にあたって

 弁護士にご相談されるにあたっては,それぞれの支出や入金が分かる資料をお持ちくださると話がスムーズになるだけではなく,もし調停や裁判などの法的手続に移行した場合でも有利に進められます。

 葬儀費用で言えば,葬儀屋の領収書,香典帳,葬儀費用を支出した通帳などがこれらの資料にあたります。ご相談される際には,これらの資料もお持ちください。

 大切な家族との別れの場が,紛争の種になってしまうことは,亡くなられた方にとっても悲しいことだと思います。ぜひお気軽にご相談ください。

      名古屋丸の内本部事務所 弁護士 岩田雅男

  • 7月
  • 6
  • Fri
2018年

収益不動産の相続

 相続財産の中に,収益不動産(例えば,賃貸マンションなど)がある場合には,遺産分割協議が成立するまでの,賃料収入,固定資産税,光熱費,その他維持管理費をどのように相続人間で負担するかが問題となることが多いです。なお,収益不動産の賃料は,遺産とは別個の財産であり,相続分に応じ各相続人が確定的に取得することとされています(平成17年9月8日最高裁判決)。

 これらの賃料収入や管理費用については,毎月発生するものであり,遺産分割協議の際に,適切に相続人間で清算することが望まれます。

 遺産分割協議が長期化すると,これらの賃料収入・管理費用の清算作業が大変なものとなってしまいますが,収益不動産の相続に関し,遺産分割協議を行う際には,賃料収入・管理費用の清算も忘れずに行うようにしましょう。

 

                                       名古屋丸の内本部事務所

                                       弁護士 木村 環樹

 親族の方が亡くなられた後,遺言書がない場合には,遺産分割協議を行うことになります(遺言書がある場合の相続,遺言書が本物かどうか疑問がある場合については,過去ブログをご参照ください)。

 さて,相続人間で遺産分割協議を行い,無事財産をどう分けるか決まりました。果たしてそれで全て終了なのでしょうか?

 不動産については名義変更を行わなければなりません。預金の払い戻し,相続税の申告も行わなければなりません。

 この場合に提出を求められるのが,遺産分割協議書なのです。

 遺産分割協議書は,単に作成さえすればいいというものではありません。

 例えば・・・
 ・戸籍上相続人であると知り得たのに気付かず,一部の相続人の署名捺印がない遺産分割協議書を作成してしまった。
 ・相続人ではない方を遺産分割協議書に加えてしまった。
 ・財産の特定が十分でない。

 こういった事情がある場合,遺産分割協議書が有効と判断してもらえない可能性があります。

 相続人が遠方におり,郵送でやり取りをするだけでも大変,といったこともあります。

 複数相続人の間を順番に遺産分割協議書を郵送で回していくと,途中で書類が行方不明になったり,非常に時間がかかったりということもあります。

 こういった場合には『遺産分割協議証明書』の利用も考えられます。

 聞き慣れないかもしれませんが,遺産分割協議書と同様の効力を持ち,全員が同じ書面に署名捺印する必要がないので,場合によっては,遺産分割協議書を作成するよりもずっと便利です。

 愛知総合法律事務所は,数多くの相続案件を手がけ,ノウハウについては多くの蓄積があります。

 争いになっているわけでもないのに・・・と思わず,相続手続について少しでも疑問が生じた場合には,お気軽にご相談ください。弁護士への相談が,後のトラブルを防止することにもつながります。

 

                             津島事務所 弁護士 加  藤  純  介

 人が亡くなったときに、相続が開始します。この場合、法定相続人となる資格を有する者がいらっしゃる場合には、その方が被相続人の財産を相続することになります。

 また、相続人がいらっしゃらないときでも、被相続人の方が生前に遺言を作成していれば、その方が被相続人の財産を取得できます。

 では、生前の遺言も存在せず、法定相続人がいない場合には、亡くなった被相続人の財産はどうなるでしょうか。

 生前、被相続人の介護等の世話をしていたり、被相続人に資金面の援助をしていた方がいらっしゃるときに、被相続人の財産を取得することはできないでしょうか。

 法律上、相続人のあることが明らかでないときは、被相続人の相続財産は、法人となります(民法951条)。これは、相続財産について、所有者がいない状態になることを防ぐためです。

 この場合、利害関係人等の請求があったときに、家庭裁判所が相続財産管理人を選任します。相続財産管理人は、被相続人の財産について、精算・管理を行います。

 相続財産管理人は、その後も、相続人のあることが明らかでないときは、家庭裁判所に対して、相続人があるならば一定の期間内にその権利を主張すべき旨の公告をするように請求します。

 そして、この一定の期間内(最低6ヶ月)において、相続人としての権利を主張するものが表れなかった場合には、本来の相続人及び受遺者はその権利を行使することができなくなります。

 そして、この場合に、亡くなった方の財産は、どうなってしまうのでしょうか。財産はすべて国庫に帰属されてしまうのでしょうか。

 ここで、法律では、家庭裁判所が相当と認めるときには、一定の範囲の人に、亡くなった方の財産の全部又は一部を与えることができるとされています。

 この、一定の範囲の人とは、「特別縁故者」と言われます。

 いかなる人が特別縁故者に該当するかについては、法律上「被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者」などと定められていますが、これはあくまで、例示であり、最終的には裁判所の裁量にゆだねられています。

 なお、特別縁故者の方の相続財産の分与の申立は、上記の公告期間の満了後、3ヶ月以内にする必要がありますので、ご注意ください。

 もし、身寄りがいないような方のお世話をされていた方や、生前に金銭的な援助等をしていたことがあるような方で、自身が特別縁故者に該当するか疑問に思われた方は、一度弊所にご相談されることをお勧めいたします。

                                 岡崎事務所 弁護士 安井 孝侑記

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