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2018年

相続放棄の留意事項

 相続と言うと、お亡くなりになった方の預貯金や不動産といったプラスの財産(資産)の承継がイメージされますが、借金のようなマイナスの財産(負債)についても同様に承継されます。

 この記事では、お亡くなりになった方が、多額の負債をかかえていた場合の相続について、コメントしたいと思います。

 たとえば、お父様が多額の負債をかかえてお亡くなりになった場合、子であるあなたは、何らの手続をとらないと、お父様の負債を承継することとなります。そのため、お父様の債権者は、子であるあなたに対し支払いの請求をすることができ、あなたはこれを拒めないこととなります。このような事態を防ぐためには、「相続放棄」の手続をとることが考えられます(民法915条)。

 相続放棄の手続をとれば、最初から相続人にはならなかったものとみなされ、多額の負債を承継することもなくなります。

 お父様とあなたは別の人格ですので、お父様の負債を必ずしも承継する必要はないのです。

 もっとも、相続放棄の手続をするためには、いくつかの留意事項があります。

 1つは、過去のブログ記事にもあるように、お父様がお亡くなりになったことを知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。申述できる家庭裁判所は、家庭裁判所ならどこでもよいというわけではなく、お父様の最後の住所地を管轄する家庭裁判所となります。

 また、3ヶ月以内であれば、必ず相続放棄ができるかと言えば、そうとも限りません。たとえば、お父様には隠してあった預金があり、これをあなたが口座凍結前に引き出して費消してしまった場合には、相続を承認したものとみなされ(民法921条)、相続放棄できなくなる可能性があります。

 その他、留意しておくこととしては、あなたが相続放棄することによって、他の親族が相続人になる可能性があるということです。

 たとえば、あなたに兄弟がおらず、お父様の唯一の子であった場合、あなたが相続放棄をすると、まずはお父様方のお祖父様やお祖母様が、相続人となります。お祖父様やお祖母様がすでにお亡くなりの場合には、お父様方の叔父様や叔母様が、相続人となります。自分が相続放棄することで、他の親族が相続人になる場合には、その旨を連絡し、場合によっては、他の親族にも相続放棄手続の案内をすることが親切といえるでしょう。

 相続放棄の手続は、複雑なものではございませんが、手続をあやまると予期せぬ事態を招いてしまうことがあるので、ご心配等ございましたら、弊所にご相談いただければと思います。

                          名古屋丸の内本部事務所 弁護士 柿 本 悠 貴

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